2026/4/13
<テーマ>
自然の観察と科学的探究
〜栽培・地学体験プログラム〜
<テーマの設定理由>
石、岩…園庭で遊んでいる時に身近な自然物として、石を拾って遊ぶことが多く、形、色、手触り等に興味を持っていた。岩は火山の成り立ちから考察する(年長組宿泊体験にて)
栽培…以前、育てていたゴーヤ等を見ていて、自分達も何か育ててみたいと興味を示していた。
【4月〜:計画と準備】
年長児が中心となり、あさがおとじゃがいもの栽培を始めます。教材を使って計画を立てたり、必要な道具を話し合って決めたりすることで、子どもたちが自分で考える力を育てます。また、火山の実験用具を導入し、地学への興味を引き出します。
【7月:合宿での実体験】
軽井沢合宿保育にて、園で育てたじゃがいもを自分たちで調理して食べ、食への関心を高めます。あわせて「鬼押出し園」で本物の溶岩を観察し、事前の学習と実際の体験をつなげます。
【9月〜:学びのまとめ】
これまでの体験を絵や図にまとめて発表します。活動を振り返り、学んだことを自分たちなりに整理して、理解を深めます。そこからさらに疑問に思ったことを話し合い次への探求へとつないでいきます。
栽培活動(あさがお)
準備物: あさがおの種、植木鉢、支柱、肥料
環境設定: 日当たりが良く、園児が日常的に変化を観察できる教室外のベランダを栽培スペースとして設定。
栽培活動(じゃがいも)
準備物: じゃがいもの種芋、大型プランター、栽培用の土、じょうろ
環境設定: 園舎の屋上に大型プランターを設置。園児が当番制で水やりを行い、責任を持って育成に取り組める環境を整備。
科学教育(地学実験)
準備物: 火山噴火モデル実験セット、地学関連の図鑑・絵本
環境設定: 実験用具を使い、溶岩の流動や山の成り立ちを視覚的に体験できる場を設定。実体験(合宿での観察)に向けた事前学習の環境を整える。
<活動の内容>
・植物の成長観察と記録
栽培キットを用いたあさがおの育成や、じゃがいもの植え付けから収穫までを継続的に観察する。花の色の変化や土の中での育ち方を絵画等で記録し、収穫したじゃがいもは合宿保育の夕食(カレー)として調理し、自分たちで育てる喜びと食のつながりを学ぶ。
・地学への探究と実地見学
実験用具を用いて火山の仕組みを学んだ後、軽井沢の「鬼押出し園」を訪問する。多様な石の比較を通じて、火山の噴火によって形成された溶岩の特異な色、形、大きさを実地で観察し、自然の造形への理解を深める。
<活動中の子供の姿・声、子供同士や保育者との関わり>
・子供の姿・声
石を手に取りながら「ゴツゴツしているのとツルツルなのはどうして違うのかな?」と疑問を口にしたり、あさがおの開花について「朝は咲くのに夜はどうして咲かないの?」と友達同士で話し合ったりする姿が見られた。火山実験では「マグマがブクブク出てきて怖いけど、実際はすごく熱いんだね」と、驚きと共に自然のエネルギーを実感していた。
・保育者との関わり
子供たちの「なぜ?」という問いかけに対し、すぐに答えを教えるのではなく「どうしてだと思う?」と問い返し、一緒に図鑑で調べたり予想を立てたりする環境を整えた。また、子供たちの発見や驚きの声を丁寧に拾い上げ、共有することで、クラス全体の探究心が高まるよう配慮した。

<振り返りによって得た先生の気づき>
子どもたちが主体的に活動することで、身近な自然から多くの発見をし、自ら学ぼうとする意欲的な姿を再認識しました。
特に、自分たちの疑問を友だちに投げかけ、会話を通じて興味の幅を広げていくプロセスは、集団生活ならではの豊かな探究心の育ちであると感じています。
また、事前の実験や学習が「軽井沢での本物の溶岩観察」という実体験と結びついた瞬間の驚きや感動が、より深い理解へとつながることを実感しました。今後も、子どもたちの「なぜ?」「どうして?」という気付きを大切に拾い上げ、共感し、共に探究していく姿勢を継続していきたいと考えています。